アイテム | リング |
---|---|
石のカット | テーパー |
石の大きさ | 合計0.32ct(4石) |
制作方法 | フルオーダー |
金属の種類 | イエローゴールド、お持ちの金属 |
↑ マウスを重ねると大きく表示できます ↑
ジュエリー制作物語
【ご相談のきっかけ(想いの背景)】
2年前にお母さまを亡くされたお客様。
お手元に残った指輪の中で、「本物らしきものはこれだけだった」とお話しくださいました。
その指輪に留められていた14石のテーパーダイヤを三姉妹で分け合い、それぞれの指輪として受け継ぐことに。
今回のリングは、そのうちの1本としてお作りしたものです。
お母さまの想いを形に残すために、三人の手元で輝くジュエリーとして生まれ変わりました。
【デザインのご提案とこだわり】
お預かりした14石のテーパーダイヤの中から、4石を厳選して配置。
台形のように細長いテーパーダイヤは、一つひとつ形が異なり、均整を取って並べるには高い技術が必要です。
今回は、石の特徴を活かしながら、リング幅3.8mmのラインに合わせて設計。
職人の手仕事による「ふせこみ留め」で、石をなめらかに連ね、落ち着いた輝きを引き出しました。
地金には、お母さまの指輪に使われていたプラチナ(PT900)と、ご自宅に保管されていたK24金貨をK18に調整して使用。
思い出の素材を無駄にせず、想いと素材の両方を受け継ぐリフォームとなりました。
【完成したジュエリーとその魅力】
完成したリングは、幅3.8mmの平打デザイン。
4石のテーパーダイヤが、指のラインに沿って静かに光を放ちます。
控えめながら確かな存在感を持つ輝きは、日常の装いにも自然に溶け込み、手仕事ならではの柔らかさを感じさせます。
三姉妹それぞれのリングは、石数や幅が少しずつ異なりながらも、どれもお母さまの想いで結ばれた“ひとつの物語”として完成しました。
【ジュエリープランナーより】
お母さまの形見とK24金貨を組み合わせた三姉妹のリフォームリング。
このリングは、その中でも特にシンプルで静かな印象の1本です。
4つのテーパーダイヤをふせこみで並べた控えめなデザインは、長く身に着けられる上品さと安心感があります。
ご家族の想いが込められた素材と手仕事の温もりが重なり、日常の中でお母さまの存在を感じさせるリングになりました。
お母さまの想いをそっと指先に宿すように。
これからも、このリングがご家族をつなぐ象徴として輝き続けることを願っております。