

| アイテム | リング |
|---|---|
| 石のカット | 彫刻 |
| 石の大きさ | 14.4mm×8.6mm |
| 制作方法 | フルオーダー |
| 金属の種類 | イエローゴールド |





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ジュエリー制作物語
【ご相談のきっかけ(想いの背景)】
以前にもご相談をいただいたお客様から、「翡翠のリングのお直しと言うか、リメイクと言うか」というメールが届きました。お手元にあったのは、中国で古くから縁起物とされてきた霊獣「貔貅(ひきゅう)」を彫り出した、乳白色の翡翠のリングです。
お電話で詳しくうかがうと、気になっていたのは石と石座(石を受ける台座)の間に生まれていた隙間でした。お客様のご希望は明確です。石座の形、爪の位置と長さは今のままでよい。変えたいのは、隙間をなくすこと、リング部分を太くすること、爪の形を参考画像のようにすること。今のままでいいところと、変えたいところを、ご自身の言葉で整理してくださっていました。
お預かりにあたっては、まず事前鑑別(無料)を行いました。安心してお預けいただくための、最初の大切なステップです。結果は天然翡翠(ジェダイト)で、樹脂を染み込ませる処理の痕跡も認められませんでした。
【デザインのご提案とこだわり】
プランナーが大切にしたのは、お客様が「今のままでいい」とおっしゃった部分を変えないことでした。爪の位置と長さは現状をそのまま引き継ぎ、手を入れるのは隙間、爪の形、リングの太さの3点に絞りました。
彫刻された翡翠は、カットされた宝石と違い、輪郭がひとつひとつ異なります。そこで石座は石の起伏に沿うよう形を合わせて作り直し、石にぴったりと寄り添う枠を目指しました。
爪はお客様がお持ちの参考画像を手がかりに、先端に丸みを持たせた形へ。爪の太さは0.7mmから0.9mmへと太くし、石をしっかり支えながら、彫刻の表情を引き立てる存在感を持たせています。リング部分は幅3.0mm、厚み1.5mmで、全周にわたって幅も厚みも変わらない形とし、地金にはK18イエローゴールドを選びました。
【完成したジュエリーとその魅力】
完成したリングでは、石座が貔貅の輪郭に沿ってなめらかに立ち上がり、以前の隙間はなくなりました。横から見ると、地金の縁が石の起伏をなぞるように波打ち、彫刻と枠がひとつにつながる造形が生まれています。
4本の爪は先端に丸みを帯び、乳白色の翡翠をやわらかく押さえています。リング部分は甲丸(表面をゆるやかな丸みに仕上げた形)で、内側も内甲丸(内側にも丸みを持たせ、指当たりをやわらげる形)としました。鏡面に仕上げたイエローゴールドの重厚感が、半透明の翡翠に温かな表情を添えます。
お届け後、お客様からは「前の気になっていた部分が全部無くなって、ちゃんとした『ジュエリー』になって帰ってきてくれて本当に嬉しいです」とのお言葉をいただきました。
【ジュエリープランナーより】
リフォームというと、すべてを新しくするイメージを持たれるかもしれません。けれども今回のように、気になる部分だけを丁寧に見極め、残したいところはそのまま残すことも、大切な選択肢です。何を変え、何を残すかを一緒に考えることから、私たちの仕事は始まります。お手持ちのジュエリーで気になる点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。