

| アイテム | ノーズカフ |
|---|---|
| 石のカット | ラウンド |
| 石の大きさ | 0.01ct |
| 制作方法 | フルオーダー |
| 金属の種類 | プラチナ、イエローゴールド、ピンクゴールド |





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ジュエリー制作物語
【ご相談のきっかけ(想いの背景)】
以前にリングとペンダントをお作りしたお客様から、ふたたびご相談をいただきました。きっかけは、店頭での何気ない会話です。顔まわりを飾るジュエリーの話題になり、耳にはイヤーカフがあるけれど、ほかの場所にはないのだろうか、と話が広がっていきました。
そこで出てきたのが、鼻に着けるジュエリー、ノーズカフです。鼻にも、ジュエリーがあっていい。そんな発想を、お客様はごく自然に口にされました。
穴を開けることなく、そっと挟んで留めるかたち。装いの中に小さな輝きを添えるその一点を、かたちにしてみたい。ご要望を伺いながら、私たちの制作もまた、未知の領域へと歩き出しました。
【デザインのご提案とこだわり】
最初に取りかかったのは、下調べでした。そもそも世の中にノーズカフと呼ばれるものがあるのか、あるとすればどのような形状と大きさなのか。めっきを施したアクセサリーは見つかりましたが、金やプラチナで仕立てられたジュエリーは、私たちが確認した範囲では見当たりませんでした。参考にできる前例がないところからの出発です。
デザインのご要望は、桜の花を咲かせること。花の中心にはダイヤモンドを留めること。
素材は三種類を組み合わせました。桜の花びらはK18ピンクゴールド、囲う外枠はプラチナ900。鼻翼の裏側から支える「つる」と呼ばれる部分には、K18イエローゴールドを選んでいます。やわらかく、しかし確かに留まること。挟んで支える役目があるため、ばねの効く金属を用いました。
手描きの図から立体データへ。数回のやり取りを重ね、線の太さや曲がり方を確かめました。急に細くなる箇所は、ゆるやかに変わるよう描き直しました。
【完成したジュエリーとその魅力】
仕上がったノーズカフは、小さな一点でありながら、手に取ると大きさから想像する以上の重みが指先に伝わります。貴金属だけがまとう、静かな重量感。プラチナの外枠は鏡のような艶で輪郭を描き、確かな厚みをもって内側を包み込んでいます。
その内側では、K18ピンクゴールドの桜が、花びらを一枚ずつ立体的に重ねながら咲いています。中心に留めたのは、ラウンドブリリアントカットのメレダイヤモンド(小粒のダイヤモンド)が一石。光を受けると、桜の芯にきらりと灯がともるように見えます。
裏側へ回り込むつるはイエローゴールドの艶をたたえ、正面からは見えない場所で静かに役目を果たします。三つの色が一つの中で溶け合い、小さいながらも奥行きのある表情が生まれました。
お渡しの際には、鑑別書を添えています。天然のダイヤモンドであることを示す一枚が、この小さな輝きの確かさを裏づけてくれます。
【ジュエリープランナーより】
前例のないご依頼をいただくとき、私たちがまず行うのは、「できます」と答えることではありません。どうすれば実現できるのかを、ご一緒に探ることです。構造として無理があれば、その理由も含めてお伝えします。
今回のノーズカフも、下調べと試行を重ねた末にたどり着いた一点でした。身に着ける場所が変われば、ジュエリーの表情も変わります。まだかたちになっていない発想があれば、どうぞお聞かせください。