

| アイテム | リング |
|---|---|
| 石のカット | ラウンド |
| 石の大きさ | 合計0.467ct(直径2.0mm×10石) |
| 制作方法 | パターンオーダー |
| 金属の種類 | プラチナ |





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ジュエリー制作物語
【ご相談のきっかけ(想いの背景)】
今回ご来店くださったのは、お母様の形見を受け継がれたお客様です。お父様がまとめて手元に遺してくださった品々のなかに、天然ルビーをあしらった一本の指輪がありました。幾重にも花のように石が連なる、海外でつくられたと思われる味わい深いデザインです。
結婚一年目を迎えられたお客様は、その指輪を眺めながら、ひとつの願いを口にされました。日々の暮らしのなかで、母を身近に感じられるように。左手の薬指で結婚指輪と重ねられる、毎日寄り添うリングにできないか。そんなご相談から、今回の制作は始まりました。
【デザインのご提案とこだわり】
お預かりした指輪は、まず事前鑑別にお出ししました。これは、安心してお石をお預けいただくための、最初の大切なステップです。結果は天然ルビー。お客様の記憶とともにある赤が、確かなものであると分かりました。
元の指輪には大小さまざまなルビーが留められており、そのなかから直径二ミリ前後の石を十石、今回のリングへと選び出しました。素材はプラチナを選び、平らで落ち着いた帯状のフォルムに整えています。石はひとつずつ彫り留めにし、縁にはミル打ちを施しています。ミル打ちとは、金属の縁にごく小さな粒を連ねていく、アンティークジュエリーにも受け継がれてきた装飾技法です。結婚指輪と重ねたときに自然になじむよう、暮らしのなかで毎日身につけられることを第一に、厚みと幅を見極めています。すべての石を無理に使うのではなく、これからの日々に寄り添う形を、お客様とご一緒に探しました。
【完成したジュエリーとその魅力】
仕上がったのは、プラチナの澄んだ白に、ルビーの赤が一列に灯るハーフエタニティです。縁取りのミル打ちがやわらかな陰影を生み、上品な表情をつくります。結婚指輪と重ねても主張しすぎず、二本がそっと響き合うバランスに整いました。
内側にはなだらかな丸みをもたせ、長い時間つけていても指になじみます。母のルビーが、今の暮らしのなかで静かに生き続ける。眺めるための形見から、毎日ともに過ごす一本へ。お客様の手元で、新しい時間を重ねはじめています。
【ジュエリープランナーより】
大切な方から受け継いだお品を作り替えることには、少なからず迷いも伴います。だからこそ私たちは、何ができるかをご一緒に考えることを大切にしています。今回は石にまだ余裕がございますので、いつかまた、別のかたちでお手元に寄り添う一本をおつくりできるかもしれません。これからの歩みに、そっと添えていただけましたら幸いです。