

| アイテム | ペンダント |
|---|---|
| 石のカット | カボション、スクエア |
| 石の大きさ | 12.09mm×9.9mm(4.97ct)、3mm×3mm(0.17ct)、3mm×3mm(0.18ct) |
| 制作方法 | パターンオーダー |
| 金属の種類 | プラチナ |





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ジュエリー制作物語
【ご相談のきっかけ(想いの背景)】
以前、奥様への結婚30周年の贈り物をお作りいただいたお客様が、ご夫婦で再びご来店くださいました。今回のご相談は、日頃お世話になっているご主人のお姉様への贈り物として、ペンダントを制作したいというものです。
ご主人、奥様、ご主人のお姉様、そして奥様のお母様。皆さま仲睦まじく、一緒に旅行を楽しまれるご家族です。
ご相談の中で印象的だったのは、以前奥様にお作りしたジュエリーには、ご主人のお母様から受け継いだ宝石が使われていたというお話でした。同じように、姉にも家族の宝石で何かを。そんなお気持ちがご依頼の根底に流れていました。
【デザインのご提案とこだわり】
今回ご用意いただいたのは、三つの大切な指輪でした。奥様のお母様がお持ちだったアメジストのオーバルカボション、ご主人のお母様の一文字リングに使われていたバゲットカットのダイヤモンド、そして同じくご主人のお母様の指輪に並んでいたスクエアバケットカットのアメジスト。お二人のお母様の宝石が、一本のペンダントに集まるという構図です。
ジュエリープランナーとして特に大切にしたのは、三つの石それぞれの個性を活かしながら、一本のペンダントとして調和させることでした。センターストーンには、存在感のあるアメジストのカボションを据え、その上に小ぶりなアメジストとダイヤモンドを縦に並べることで、視線が自然に流れる構成といたしました。
加工には硬度の確認が必要となるため、事前鑑別書をお取りいたしました。その宝石の正体を確かめ、特性を深く理解したうえで、慎重に仕立てを進める。お預かりした大切な石だからこそ、欠かせないステップです。プラチナ900の手作り爪留めにより、それぞれの石が空気を含むように軽やかに留められています。
【完成したジュエリーとその魅力】
完成したペンダントは、深い紫のカボションアメジストを主役に、上部でダイヤモンドが静かに光を放つ構成となりました。三つの石が縦に連なる姿は、ご家族の繋がりそのものを表しているかのようです。
チェーンは立体的なカット面を持つボールチェーンで、肌の上で光を細かく拾います。長さは45cmと、首元に程よく収まる寸法を選びました。普段使いから装いを整えたい日まで、自然に寄り添う一本に仕上がっています。
何より特別なのは、お二人のお母様の想いが、一本のペンダントに重なっているという事実です。奥様のお母様のアメジスト、ご主人のお母様のダイヤモンドとアメジスト。それらが今、ご主人のお姉様の元へと向かいます。世代を越えた家族の物語が、このジュエリーには託されています。納品時には、天然アメジストであることを証明する鑑別書もお渡しいたしました。
【ジュエリープランナーより】
以前奥様にお作りしたジュエリーで使い切れなかったダイヤモンドが、数年の時を経て、今度はお姉様への贈り物の一部となりました。一度の制作で物語を完結させるのではなく、ご家族の節目ごとに、宝石が役割を変えながら受け継がれていく。そのお手伝いができたことを、心より光栄に思います。
仲睦まじいご家族の旅路に、このペンダントがそっと寄り添いますように。5月のお誕生日、お姉様の手元に届く瞬間を思い描きながら、丁寧に仕上げさせていただきました。