

| アイテム | リング |
|---|---|
| 石のカット | ラウンド |
| 石の大きさ | 直径2.7~2.2mm×7石、直径1.3~0.7mm×7石 |
| 制作方法 | パターンオーダー |
| 金属の種類 | プラチナ、お持ちの金属 |





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ジュエリー制作物語
【ご相談のきっかけ(想いの背景)】
今回お預かりしたのは、還暦のお祝いに贈られた鮮やかなルビーのリングと、長年指先を彩ってきた大切な結婚指輪です。どちらも人生の節目を象徴するかけがえのない宝物。しかし、デザインの性質上「2本の重ね着け」が難しく、ルビーのリングは爪の引っ掛かりが気になり、石が外れてしまったこともあったそうです。
「大切だからこそ、引き出しに眠らせるのではなく、今の自分に寄り添う形で身に着けていたい」。そんな切実な想いとともに、2本の指輪をひとつに編み直すリフォームが始まりました。
【デザインのご提案とこだわり】
今回のリフォームにおける真の価値は、石だけでなく「思い出の詰まったプラチナ(Pt900)もすべて溶かして再利用した」点にあります。素材そのものを継承することで、元のリングに宿る記憶を余すことなく新しい形へと受け継ぎました。
デザイン面では、あえてルビーとダイヤを正面に並べず、「見せる場面を変える」手法をご提案。7石のラウンドルビーを中央にグラデーション配置し、結婚指輪に留まっていたメレダイヤは、リングの側面にそっと忍ばせました。サンプルリングで実際のボリューム感をご確認いただきながら、ボリュームのある指輪がお好きなお客様に合わせて、確かな存在感と使い心地の黄金バランスを追求しました。
【完成したジュエリーとその魅力】
完成したのは、重厚なプラチナの光沢にルビーの情熱的な赤が映える、気品あふれる甲丸リングです。大きなルビーを埋め込むための「厚み」を活かし、側面にダイヤのラインを彫り留めすることで、ふとした所作のたびに多角的な輝きを放ちます。
ボリュームのあるフォルムながら、リング上部から手のひら側にかけて幅と厚みをコンマ数ミリ単位で緩やかに絞り、吸い付くような着け心地を実現しました。引っ掛かりを一切排除した仕上がりは、まさにこれから先の人生を共にする「新しい結婚指輪」にふさわしい機能美を湛えています。
【ジュエリープランナーより】
リフォームとは、単に形を変えることではありません。今のお客様にとって「本当に心地よい形」を模索し、思い出を現代の暮らしにフィットさせる「心の整理」でもあります。
「ボリュームがある指輪が好き」とおっしゃったお客様の晴れやかな笑顔を拝見し、素材を溶かしてまでひとつの形にまとめた決断の深さを改めて実感いたしました。還暦の記念と、今日までの歩み。その両方が宿ったこのリングが、お客様の未来を明るく照らし続けることを願っております。