【13146話】0.4ctの天然ダイヤを仕立てたイエローゴールドネックレス

ジュエリー制作物語

【ご相談のきっかけ（想いの背景）】
お預かりしたのは、0.4ctの天然ダイヤモンド。
すでにお持ちの小豆チェーンに通し、日常的に使えるネックレスとして仕立てたい、というご相談でした。
チェーンは脱着不可でも問題なく、できるだけシンプルに、長く使える形をご希望。
「きちんとした品質は大切にしながら、気負わず身につけたい」
そんな想いが、最初のお話から自然と伝わってきました。

【デザインのご提案とこだわり】
デザインは、過去の制作事例をベースにしながら、今回のダイヤモンドのサイズに合わせて細かな調整を行いました。
石は直径約4.8mmのラウンドブリリアントカット。
爪はあえてやや大きめに調節し、先端が涙型になるように仕上げています。
石をしっかりと包み込みながら、柔らかく上品な印象になるよう、全体のバランスを整えました。
プレート側の丸カンは一度外し、新しい丸カンへ交換。
チェーンが通った状態での使用を前提とし、動きやすさと強度の両立を重視しています。
素材はK18イエローゴールドで統一し、ダイヤモンドの透明感が自然に引き立つ仕上がりを目指しました。

【完成したジュエリーとその魅力】
完成したネックレスは、余計な装飾をそぎ落とした、すっきりとした佇まい。
ダイヤモンドそのものの輝きが主役となり、光を受けるたびに表情を変えます。
チェーンと一体で使える構造のため、着脱のストレスがなく、日常使いにも適した仕立てです。
控えめでありながら、確かな存在感。
装いを選ばず、自然に生活に溶け込むネックレスに仕上がりました。

【ジュエリープランナーより】
今回のように、すでにお持ちの素材を活かしながら、使い方に合わせて仕立て直すことで、ジュエリーはより身近な存在になります。
無理に変えるのではなく、今の暮らしに合う形を一緒に探すこと。
その積み重ねが、結果として長く愛されるジュエリーにつながると、私たちは考えています。