【12990話】産休中に叶えた、珊瑚とダイヤのネックレスリフォーム

ジュエリー制作物語

【ご相談のきっかけ（想いの背景）】
「産休中に、気になっていたことを片付けたくて」
そうおっしゃってご相談に来られたお客様は、現在第二子をご懐妊中で、保育園に通う上のお子さまのいない時間にご来店くださいました。
きっかけは約10年前、お祖母様から「形見分け」として譲り受けたジュエリーたち。お祖母様は現在97歳。大切に受け継いできたものの、普段使う機会がなく、ずっと気になっていたそうです。
「そろそろきちんと整理して、自分の暮らしに合う形で活かしたい」
そんな想いで、ヤフー知恵袋にあった当店の口コミを見つけ、今回ご相談いただきました。

【デザインのご提案とこだわり】
リフォームの素材となったのは、祖母から譲り受けた大粒の珊瑚の珠。台座などはなく、珠のまま保管されていた状態でした。
お客様からは「普段から身につけられるようにしたい」「でも、少し輝きも欲しい」とのご希望がありました。
そこで、一粒の珊瑚に寄り添うように、控えめなダイヤモンドを添えたペンダントネックレスをご提案しました。
金属素材には、学生の頃からお好きだったピンクゴールド（PG）を選ばれ、やわらかな色合いの珊瑚と調和する優しい仕上がりに。
子育て中のライフスタイルにも自然に馴染み、装いに少しだけ華やぎを添えてくれるデザインに仕上がりました。

【完成したジュエリーとその魅力】
完成したネックレスは、お祖母様との大切な想い出を身近に感じられる、あたたかな仕上がりに。
丸みのある珊瑚の柔らかな赤に、一粒のダイヤがそっと寄り添い、日常の中でふと視線を引く美しさがあります。
決して派手すぎず、けれど確かな存在感があり、これからの育児やお出かけの中でも気軽に楽しんでいただけるジュエリーとなりました。
ご出産後はご自宅への宅配納品をご希望され、産後の生活に無理なく受け取っていただける形でのご対応となりました。

【ジュエリープランナーより】
「家族の節目にジュエリーを整える」という選択は、とても素敵なタイミングだと改めて感じさせていただきました。
新しい命を迎えるこの時期に、お祖母様の想いを込めたジュエリーを“今の自分に合う形”に整えること。
それは、ただの整理や加工ではなく、受け継がれた時間を次へとつなぐ大切な儀式のように感じました。
ご家族の中でまたひとつ、ジュエリーの物語が始まったことを、心から嬉しく思います。