【11645話】母１人子１人で物心ついた頃から見てきた母のネックレスを自分へ

ジュエリー制作物語

《 背景・ご要望 》
大分県より「初めまして、ネックレスとブレスレットを使ったリフォームの相談をさせていただきたいと思っています。
今年亡くなった母がずっと身に付けていたネックレスと、私の30代前半の厄除けに、母に買ってもらったブレスレットを合わせてリフォームしていただけないかと思っています。(母のネックレスも、母が厄年を迎えたときに厄除けに母の母から買ってもらったと聞いています。)
ネックレスは、私の誕生石(ペリドット)と母の誕生石(ルビー)がついています。
出来るだけネックレスとブレスレットの面影を残しつつ、新しく家族(主人、子ども3人)の誕生石を加えて、常に身に付けられるように出来たらと望んでいます。
母１人子１人で生活してきて、物心ついた頃から胸元のネックレスを見てきました。
今度は私が大切にして、今度は子ども達が「お母さんがいつも付けていたな」と思ってもらえる物にしたいなと思っています。
大分県在住で年末に出産を控えており、お店に伺うことも難しく、このような形で相談させていただきました。
どのような情報が必要なのかわからず、支離滅裂な文面で申し訳ございません。
よろしくお願いいたします。」とご相談のメールをいただきました。
メールを拝見し、お電話でご要望の詳細をヒアリングさせていただきました。

《 打ち合わせのポイント 》
ご要望を整理しますと、
（Ａ）母のネックレス ＝ デザインチェーンにベビーリングが2つ通したもの（ベビーリングにはハートシェイプのルビーとベリドットが留まっている）
（Ｂ）ご自身のブレスレット
の以上のＡとＢを利用し、ご主人と子ども3人の誕生石が入ったペンダントにリフォームしたいということでした。
ＡのデザインチェーンとＢのブレスレットは形を変えることができませんので、デザインチェーンは今回のペンダント用として利用し、ブレスレットは手元に置いてもらうことになりました。
さてペンダントトップの内容ですが、
・Ａに付いていたペリドット（依頼者の誕生石）を利用
・Ａに付いていたルビー（母の誕生石）を利用
・ピンクトルマリン（10月生まれのお子様）を追加
・ガーネット（1月生まれのご主人）を追加
・アメジスト（2月生まれのお子様）を追加
・タンザナイト（12月生まれのお子様）を追加
デザイン枠に合うように配置を打ち合わせました。
そしてＡのデザインチェーン（母が使っていたもの）をそのままご利用希望でしたので、チェーンが通るようにバチカン部分を作成させていただきました。

《 お客様担当からひとこと 》
今回は既成枠を利用するセミオーダー制作を大幅に改作した事例でした。
このような複雑なリフォームでしたが、お客様のご協力の元、打ち合わせをしっかり行うことができ、一度もご来店することなくメールと電話のやり取りだけでご要望に沿うことができました。
貴重なお時間をくださり、本当にありがとうございました。
ご家族のお幸せ心から祈っております。